新人3人を含む、若手が力強い走りで5位と健闘!
第60回記念十和田八幡平駅伝競走全国大会
2007年8月07日/十和田湖休屋〜八幡平大沼

若手主体で挑んだ東京電力は、チーム一丸となって5位入賞を果たした

今年、最初の駅伝大会となった“十和田八幡平駅伝”。各々の選手は、改めて襷をつなぐ重みと楽しさを実感したという
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“十八駅伝”の愛称で知られる十和田八幡平駅伝競走全国大会。1948年に第1回大会が開催され、今年で60回目を数える同大会は、夏の風物詩として多くの駅伝ファンや地元の子供たちが楽しみにする伝統の大会だ。
レースは青森県・十和田湖畔をスタートし、秋田県・八幡平大沼までの最大標高差818メートルの激しいアップダウンのある5区間、73.8kmで競われる。アップダウンが激しく耐暑性が求められることから、チームの総合力が結果に直結する。
昨年の同大会で、東京電力は'07年元旦に開催されたニューイヤー駅伝に出場したJR東日本などと互角のレースを展開。結果的に3位に食い込む健闘を見せた。
シンボリックスポーツとなって2度目の出場となる今年は、11月の東日本実業団対抗駅伝競走大会に向けた実戦の場として、急成長を見せている若手中心のメンバー編成で大会に挑んだ。

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“十八駅伝” 全5区間コース概要
■第1区(13.6㎞)十和田湖休屋〜中滝
湖畔を右手にフラットな道を約5km走った後、高低差約200mの発荷峠を駆け上がる。登り切った後は中継点まで約5㎞を下り続ける。
■第2区(13.4㎞)中滝〜大湯
高低差188mの山道を小刻みなアップダウンを繰り返しながら下り続ける。距離こそ1番短い区間だが、もっとも“スピード”が要求される。
■第3区(16.3㎞)大湯〜花輪
花輪の市街地に向けた、ほぼフラットなコース。太陽光が照りつけ、暑さとの勝負となり、各チームともエース級の選手を投入してくる。
■第4区(16.4㎞)花輪〜熊沢
十和田八幡平駅伝で最長距離区間。熊沢へ向けて高低差243mを上っていく精神的にも肉体的にもタフさが求められる。
■第5区(14.1㎞)熊沢〜八幡平大沼
箱根駅伝5区(往路)の山登りを髣髴させる高低差575mの山道を駆け上がる。終始上り坂で、スタミナとタフな精神力が求められる。
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第1区…好位置で襷を!と、阿江が粘り強い走りを見せた
阿江匠【42分14秒(13.6km) 、区間9位(総合9位)】
阿江は得意のスピードを生かし、最後の下り坂で力強い走りを見せた
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午前8時、号砲とともに十和田湖休屋を一斉にスタート。序盤、JR東日本と新潟陸協Aが飛び出し、阿江はその後方の第2集団で戦況を伺う。発荷峠の上り坂で少し遅れたものの、頂上を8位で通過。後半の下り坂では得意のスピードで懸命に走るが、疲れから後方から来た八千代工業にかわされてしまう。だが、阿江は必死に耐え、一度は抜き返す。ラスト400mで再び9位に落ちてしまうものの、最後まで諦めない粘りを見せ、森田に3秒差で襷をつないだ。
「監督からは『気楽に自分の走りをして欲しい』と言われたのですが、僕自身『駅伝は1区で流れが決まる』という思いから1区を任されたことにプレッシャーを感じていました。実際に走ってみて学生時代と『背負う期待』というのは一緒なんですが、明らかに実力で上回る選手がいる点が大きく違いました。今大会を通じてコンディションが万全でない中でも、それなりに走るという自信がつきました」
第2区…ケガから復帰した森田が粘走!順位を2つ上げる
森田圭祐【40分20秒(13.4km) 、区間7位(総合7位)】
「緊張しませんでした」という公式戦初出場となった新人の森田
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森田は今大会が社会人デビュー戦。しかし「緊張感はありませんでした」と言うとおり、序盤から1km約3分の安定したリズムで快走する。そして5km地点では前方を走っていた八千代工業を捉えて8位に順位を上げ、一気に突き放す。さらには、襷を受け取った時点では1分以上開いていた新電元工業との差を徐々につめ、中間地点を過ぎたところで並ぶ間もなく抜き去った。ダイナミックな走りを披露した森田は、大湯中継点に7位で入ってきた。
「公式戦初出場でしたが、特に緊張とかはありませんでした。でも、後半はケガ明けということで走り込みが十分にできていなかった分、スタミナが切れてしまいました。今大会、レースを実際に走ってみてスタミナ不足と足の筋肉ができていないことがよく分かりましたし、これから合宿などを通じて走り込んでいきたいです。なんとか11月までに間に合わせてニューイヤー駅伝の出場権をつかみたいです」
第3区…終始攻めの走りで、宮城が順位を5位に上げる!
宮城普邦【49分48秒(16.3km) 、区間6位(総合5位)】
結果に納得していない宮城だが、2つ順位を上げる好走を披露
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宮城は、両腕をコンパクトに振るピッチ走法で力強い走りを見せた。左右に田園風景の広がるコースを走り、大湯中継点で襷を受けた時点では1分以上差のあった新潟陸協Aを中間地点で抜き去る。9km手前では地元のエース級で構成された青森陸協を射程圏に捉えると、大後監督からは「今日の宮城なら大丈夫だ。自信を持っていこう」と激が飛ぶ。そして10km地点で青森陸協をかわし、花輪の市街地へ入っていく。最後はペースを上げ、森田同様に順位を2つ上げて村井へつないだ。
「今大会を振り返ってみると、練習でやっている以上のものが本番で出せるわけではないですし、3位、4位のチームからは4分以上タイムで遅れてますから、実力どおりの結果が出たんだと思います。合宿明けで多少疲れはあったのですが、試合になればそういうことは言い訳にできません。とにかく、今後は目の前の大会や練習を一つひとつ、確実にこなしていきたいです」
第4区…村井が大会最長区間を力走し、5位をキープ
村井勇二【53分07秒(16.4km) 、区間10位(総合5位)】
併走する選手から給水スポンジを手渡される村井。駅伝ならではの風景だ
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襷を宮城から受け、颯爽と走り出した村井。スタートして早々に、後方からきた八千代工業の選手に並ばれてしまう。「(体力的に)余裕がなかったので、とにかくついていくことだけ考えました」。村井はコース中盤から緩やかな上り坂となっても、持ち前の安定した粘り強い走りで相手と併走する。そしてラスト3kmを切ると、大後監督の「村井、いいペースだ。勝負所では仕掛けていくぞ」という言葉に応えるように一気にスパートをかける。そのままライバルを置き去りにし、順位をキープしたまま、アンカー仲村の待つ熊沢中継点に入っていった。
「社会人になって初めての駅伝だったので、少し気負った部分がありました。タイムとしては遅かったのですが、勝負所で競り勝つ自信が付きました。久々に襷をつないでみて楽しかったです。それは渡す時ももらう時も一緒で、やっぱり駅伝はやらないとダメだなという感覚を持つことができました。これだからこそ『東日本実業団駅伝のメンバーになりたいな』という貪欲な気持ちが出てきました」
第5区…仲村が安定した走りを見せ、5位でフィニッシュ!
仲村一孝【51分46秒(14.1km) 、区間5位(総合5位)】
今年、安定した走りを続ける仲村は、上り坂で無類の強さを見せた
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「昨年も走っているコースでしたし、いいイメージを持って入れました」。唯一、出場経験があった仲村は、終始上り坂の厳しいコースを力走し、好ラップを刻みながら突き進んでいく。昨年、同区間3位で走った時よりも速いペースで「体が切れていたので、序盤からとばしたのですが後半疲れてしまいました」という仲村だが、終始積極的な走りを披露。昨年のタイムを40秒も上回る好記録を叩き出す好走で、5位でゴールを駆け抜けた。
「去年も同じコースを走り、好走できていたのでいい感触を持って臨めました。序盤から積極的にいったんですが、後半はスタミナ切れでバテてしまいました(笑)。それでも去年よりもタイムが40秒早かったですし、 11月の東日本実業団対抗駅伝競走大会に向けていい経験ができました。また、同期の村井君から襷を託されたのが嬉しかったですし、あらためて襷の重みを感じることができました」
5位入賞を果たした東京電力長距離・駅伝チーム。中村洋輔選手(左端)と渡邉聰プレイイングコーチ(右端)も熱心にチームをサポートしていた
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東京電力 長距離・駅伝チームは十和田八幡平駅伝を5位で終え、昨年に引き続き入賞を果たした。新人の阿江と森田、宮城、2年目の村井と仲村という若手主体で臨み、結果としてHondaや富士通という強豪チームに及ばなかったが今後につながる経験を積むことができた。同大会は11月に開催されるニューイヤー駅伝の予選会・東日本実業団対抗駅伝競走大会を見据えた上で実戦を経験できる貴重な大会。合宿などの疲労を考慮すると決してベストコンディションではなかったが、その中でも選手は懸命に走り抜き、1つでも順位を上げようと力走を見せた。「あらためて襷の重みを感じた」とは、レース後の選手たちが口にした言葉。残り時間は少ないが、今大会を通じて手にした自信と襷の重みが、東日本実業団対抗駅伝競走大会で飛躍する大きな武器となるはずだ。

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若手の台頭と今後の課題を実感した大会

◆大後茂雄 監督
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選手は白樺湖合宿後のタイトなスケジュールの中、この大会に向け精一杯コンディションを作ってくれました。合宿後も、暑い東京で調整練習を行っていたため、選手の負担も相当大きかった思います。そういう中で、しっかりと襷を繋いで来てくれ「ご苦労様」と声をかけてあげたいです。終わってみれば、「もう少し調整させてあげたかった(スピードに対応させてあげたかった)」という思いの残る大会となりました。
また、『若手の起用』と言われますが、ポジティブな思いで起用しました。伴走車から前半−中盤−後半と流れていくレースの中で「どう対応していくのか?」という部分をじっくり見たかったんです。同じ練習を積んでいても練習の吸収力(生体反応)はまちまちですから、そういう意味で「予選会に向け、いい情報が得られた」と思っています。
今大会を通じて見つかった課題は、今後のトレーニングに生かし、予選会ではベストコンディションで挑みたいと思います。最後に、十和田に入ってから沿道でも多くの方に「東京電力頑張って」と声かけていただきましたこと、本当に感謝しております。5位入賞という結果を出すことができ、11月に向けて準備は進んでおります。引き続き、ご声援よろしくお願いいたします。
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| 順位 |
全73.8km |
1区
13.6km |
2区
13.4km |
3区
16.3km |
4区
16.4km |
5区
14.1km |
| 5位 |
選手 |
阿江 匠 |
森田 圭祐 |
宮城 普邦 |
村井 勇二 |
仲村 一孝 |
区間
[順位] |
42分14秒
[9] |
40分20秒
[7] |
49分48秒
[6] |
53分07秒
[10] |
51分46秒
[5] |
総合
[順位] |
42分14秒
[9] |
1時間22分34秒
[7] |
2時間12分22秒
[5] |
3時間05分29秒
[5] |
3時間57分15秒
[5] |
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