大会レポート

3選手が自己新記録を更新!

第50回東日本実業団陸上競技選手権大会

2008年5月17日、18日/熊谷スポーツ文化公園陸上競技場


2種目(1500m、5000m)で好記録を出した阿江。レース中には周囲の動きを確認するなど冷静さも垣間見えた


1500mで総合3位。佐藤は同大会同種目の連覇こそならなかったが、3分45秒87のチーム新記録を叩き出した

埼玉県・熊谷市にある熊谷スポーツ文化公園陸上競技場で、トラック&フィールドの東日本社会人No.1を決める『第50回東日本実業団陸上競技選手権大会』が開催された。今回、東京電力 長距離・駅伝チームからは、昨年の同大会・1500mで優勝を果たした佐藤健太をはじめ、島田健一郎、中村洋輔、仲村一孝、村井勇二、阿江匠、鶴留雄太、宮城普邦、松本翔、栁沼晃太の10選手が出場した。

大会初日、東京電力の選手は1500mと10000mに出場。1500mには阿江と佐藤の2選手が出場し、両選手ともに自己新記録を更新。最終的に佐藤がチーム新記録となる3分45秒87で総合3位(3組3位)、阿江が3分50秒12で6位(2組1位)に入る走りを見せた。だが、東京電力は、その後に行われた10000mで『惨敗』というべき厳しい結果を突きつけられる。佐藤、阿江以外の8選手が出場した10000m。序盤から島田や村井、鶴留、仲村、そして実業団デビューの松本が先頭集団を形成。しかし、終盤になるにつれて先頭集団のペースが上がると次第に離され、最終的に村井の20位がチーム最高位で、23位松本、27位栁沼、30位仲村、32位島田、37位中村、45位宮城、59位鶴留という結果となった。

その結果を踏まえ、初日の競技終了後に行われたミーティングでは「今晩よく考えて、明日のレースは臨んでほしい」と谷口浩美監督の激が飛んだ。そして、迎えた2日目の5000m。チームは見事に谷口監督の気持ちに応え、各選手が最後まで諦めない力強い走りを披露する。その中でも新人の松本が積極的なレースを仕掛け、自己新記録を約7秒更新。松本と同組に出場した阿江もそれに負けじと、豪快な追い込みで(2組目の)トップでゴールした。さらには、キャプテンの島田も若手に刺激を受け、「意地で走りました」とレースを振り返るように、序盤から先頭集団でレースを組み立て、総合順位でチームトップとなる粘走を見せた。

今大会、2日間で2レースという過酷な条件の中、懸命な走りを見せた選手たち。チームは今後のトラックシーズン、その先の目標に向かって大きな一歩を踏み出した。



10000mの雪辱とばかりに5000mで力走を見せた島田。現在、島田を筆頭に各選手の勝負への意識が強くなってきている

松本は実業団公式戦デビューにも関わらず、臆することなく積極果敢な走りを見せて存在感を示した


自信を胸に挑んでほしい


◆谷口浩美 監督

今回は、選手たちが“意地”を見せてくれた大会でした。初日の1500mでは、タイムレースながら佐藤と阿江が総合で3位、6位という結果を出してくれました。その後の10000mでの“惨敗”というべき結果は残念でしたが、翌日の5000mでは各選手がそれを払拭する粘り強い走りを見せてくれましたし、『よく頑張った』と言ってやりたいです。 ただ今後を見据え、選手たちには順位を狙うべき大会と、記録を意識して走る記録会の分別をつけてもらいたいです。今回のような“東日本”のタイトルをかけた大会は順位を競う大会で、体調の良し悪しで成績を狙うか判断をするのではなく、きちんと自分自身の身体をコントロールしながら大会に挑んでほしいです。その上で、決してベストな状態でなくても、我慢し、強い気持ちを持って走ってもらいたいです。とにかく、もっと『やればできる』という自信を持ってほしいです。そして、『結果を出したのは自分なんだ』というのに気づいてくれれば大きな収穫だと思います。今後、トラックシーズンを通じて、調整能力や勝負にこだわる姿勢という点を強化していきたいです。
最後に、応援に来ていただいた東京電力グループ社員・OBの皆様と、審判等で大会運営にご協力いただいた皆様に感謝申し上げます。

◆島田健一郎
5000m 14分11秒28
 23位(3組2着)
10000m 30分17秒36
 32位(1組12着)
 
「初日に行われた10000mで不甲斐ない走りをしてしまい、2日目の5000mでは積極的にいこうと思ってました」
◆佐藤健太
1500m 3分45秒87
 3位(3組3着)
5000m 14分15秒66
 33位(4組26着)
 
「1500mで自己新記録を更新できましたが、昨年のこの大会で優勝しているだけに3位という結果が悔しいです」
◆中村洋輔
5000m 14分23秒71
 49位(2組4着)
10000m 30分28秒59
 37位(1組16着)
 
「2年ぶりに、ある程度納得できる走りができました。調子が上向いてきているので次につなげていきたいです」
◆村井勇二
5000m 14分29秒44
 57位(2組7着)
10000m 29分53秒71
 20位(1組4着)
 
「今年に入ってから調子が良かっただけに、結果が残せず残念です。気持ちを切り替え、練習に励みたいです」
◆仲村一孝
5000m 14分30秒80
 62位(2組10着)
10000m 30分10秒72
 30位(1組11着)
 
「まだ本調子ではないのですが、久々の実戦で自己ベストに迫る走りができ、自信を取り戻せた大会でした」
◆阿江 匠
1500m 3分50秒12
 6位(2組1着)
5000m 14分18秒43
 35位(2組1着)
 
「1500mで自己記録を更新し、5000mでもそれに迫る走りができました。今年はタイムを狙っていきたいです」
◆鶴留雄太
5000m 15分03秒26
 98位(2組27着)
10000m 32分15秒68
 59位(1組32着)
 
「とにかく悔しいの一言です。この悔しさを胸に、原点に返って、練習時から貪欲に走り込んでいきたいです」
◆宮城普邦
5000m 14分19秒41
 40位(3組12着)
10000m 30分36秒99
 45位(1組21着)
 
「1年ぶりに5000mで14分10秒台が出せましたし、トラックシーズン以降につながる走りを心がけていきたいです」
◆松本 翔
5000m 14分19秒68
 41位(2組3着)
10000m 29分56秒41
 23位(1組6着)
 
「特に緊張もなく、自分の走りができました。記録的には納得してませんし、この経験を次に活かしたいです」
◆栁沼晃太
5000m 14分26秒15
 53位(3組20着)
10000m 30分03秒95
 27位(1組8着)
 
「実業団デビューを飾れたことはいい経験となりましたが、今後は結果も残せるように頑張っていきたいです」

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