特集:彩の国 実業団駅伝 第50回 東日本実業団対抗駅伝競走大会


アンカー・森田が最後まで粘走し、チーム史上最高成績となる7位でゴールとなった! |
東京電力 長距離・駅伝チームが2006年7月にシンボリックスポーツとなった当時から、 シーズン中最も重要な大会の一つと位置づけている東日本実業団対抗駅伝競走大会。日本最高峰の実業団駅伝競走大会であるニューイヤー駅伝の予選会を兼ねた同大会には、今年元日のニューイヤー駅伝で優勝した富士通、2位の日清食品グループや、コニカミノルタ、カネボウ、Hondaなど、全国屈指の実力を持つチームが数多く出場。東京電力 長距離・駅伝チームは、2大会連続での予選突破を目指し、これら強豪チームとの熾烈な戦いに挑んだ。同大会は全長77.5kmを7区間で襷をつなぐ、東日本実業団の駅伝チームNo.1を決めるレース。今回は総勢24チームが出場し、昨年同様に上位14チームに与えられるニューイヤー駅伝の出場権をめぐって白熱した戦いが展開された。

新人の篠原が終始好位置でレースを進め、トップと11秒差の11位で第2区へつないだ
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大会当日は朝6時現在で気温7℃、北風3.0mという気象条件。やや肌寒さを感じる早朝8時スタートのレースにもかかわらず、昨年の同大会で13位となり、ニューイヤー駅伝初出場の悲願を達成した東京電力 長距離・駅伝チームを、今年も応援しようと多くの方々が沿道へとつめかけた。その声援に応えるべく、新人選手たちが序盤から奮起するなど、各選手たちが積極果敢な走りを見せる。
東京電力の第1区を任されたのは、ルーキー・篠原辰己。篠原はスタート時こそ多少の緊張があったというものの、「島田主将からペースが速いとき、遅いとき、両方をイメージしておくといい」とアドバイスを受けていたこともあり、1km約3分20秒というスローペースでも動揺することなく、トップ集団を好位置で追走した。そして、第1中継所1km手前での急激なペースアップでやや遅れをとるもののトップと11秒差の11位で第2区を走る同じく新人の若松儀裕に襷をつないだ。

エース区間を任されたルーキー・若松。その期待を上回る区間3位の力走を見せた
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各チームがエース級の選手を起用してくる第2区。若松は強豪ひしめく厳しい区間ながらも実業団初レースとは思えない堂々とした走りでレースを展開する。「最初に併走したチームがいいペースで走ってくれたこともあり、自分も上手く流れに乗って行くことができました」という若松は先行するチームを次々に抜き去る積極果敢な走りで、10km地点では5位グループに浮上、さらに、中継所手前でHonda、コニカミノルタ、JALグランドサービスで構成された2位グループに加わり、北京五輪代表の松宮隆行選手(コニカミノルタ)に対して仕掛けるまで
の快走をみせる。「たくさんの沿道からの応援があり、最後までリラックスできましたし、走っていて楽しかったです」という言葉どおり、最終的には4位となったものの、区間3位のいい流れで第3走者の松本翔へ襷を託した。
「第1区篠原と第2区若松の新人2人がいい走りを見せてくれましたし、それに負けない走りを心がけました」。第3区の松本は上位チームのほとんどが外国籍選手を配する区間ながらも、最後まで自分のペースを維持して粘走。チームが「今大会のポイント」としていた第3区までの序盤で7位という好位置をキープし、第4区の新人・辻茂樹へ襷を預ける。

同大会初出場の2年目・松本が外国籍選手を相手に健闘。後輩の辻へと襷をつなぐ
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その辻は「母校・中央学院大学の先輩・同期が同じ区間を走っていましたし、意地でも負けたくないと思いながら走ってました」というように、沿道から送られる大声援を背中を受けながら、終始積極的な走りを見せる。そして、その強気な姿勢でカネボウ、ヤクルトと5位争いを展開し、最終的に7位と順位変動こそなかったが、5位と4秒差まで追い上げて佐藤健太へつないだ。
続く佐藤は後輩たちが築いた流れを受け、一つ前を行くヤクルトを捉えて6位で第6区の橋本圭史へ。橋本も後方からじわじわと相手チームに迫られつつも、「とにかく我慢しよう」と必死の粘走で順位をキープし、チーム最高順位となる一桁順位を狙える好位置でアンカー・森田圭祐へつないだ。
森田は襷を受けて後方から来たSUBARUに途中かわされてしまうが、「ここまでみんなでつないできた襷。とにかくこの順位を死守したい」と懸命に追走。熊谷スポーツ公園陸上競技場手前でそのSUBARUを捉えて、並走する形で最後のトラック勝負に打って出る。森田は意地を見せて途中一歩リードするものの、SUBARUのスパートで再び並ばれ、そのまま突き放されてしまう。最終的に、森田は競技場内で待ち受けていた大応援団の声援を背に7位でゴール。東京電力 長距離・駅伝チームは、チームとして史上最高の成績でレースを締めくくった。

大会当日は多くの方が沿道にかけつけ、大声援を送っていた(写真は熊谷駅付近)
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東京電力 長距離・駅伝チームは、昨年に引き続き、全国屈指の強豪が多く名を連ねる東日本地区の予選会を勝ち抜き、見事にニューイヤー駅伝の出場権を獲得。新人選手、2年目の選手が主体となって結果を出せたことは、チームの将来を見据えた上でも大きな収穫であり、チーム内サバイバルもいっそう激しくなるに違いない。来年の元日も紅白の東電ユニフォームが上州路を駆け抜ける。そして、今大会のように強豪と競り合い、躍動するたくましい姿を見せてくれるに違いない。

監督 谷口浩美

大会当日は午前8時スタートにもかかわらず、多くの方々が沿道に駆けつけてくださり、熱い声援を送ってくれました。そうした後押しがあったからこそ、選手たちは最後まで集中した走りができ、チーム史上最高となる総合7位でゴールできたのだと思います。本当にありがとうございました。
昨年以上に熾烈さを極めたチーム内サバイバル。それを勝ち抜いた新人3人、2年目2人、3年目1人、そして副主将の佐藤健太という合計7名の選手たち。大会当日は向かい風がやや強く、決して良いコンディションとは言えませんでしたが、選手たちはそれでも最後まで力走を見せ、ライバルチームが苦戦する中、見事なパフォーマンスを見せてくれました。特にレースの中でも最も重要だと考えていた第1区、第2区では新人の篠原と若松がチームいいリズムをもたらす好走。この走りが第3区以降の選手たちのモチベーションを高め、チーム内に『レース(上位争い)をしている』という強い意識を与えてくれました。この“序盤から上位争いをできた”という感覚を味わえたことこそ、今大会一番の収穫だったと思いますし、選手たちにとって自信になったと思います。昨年の“ぶら下がって掴んだ”ニューイヤー駅伝の出場権より、選手一人ひとりがレースに打ち勝ち、実力で掴んだ今回の方が大きな意味があると思います。
今大会レース終了後、私の気持ちは非常に晴々としています。それは選手それぞれが己の役割を全うし、チーム目標の10位を大きく上回る成績を残してくれたからです。この非常に若いメンバーは、そうした経験の少なさというのを言い訳にしない、応援してくださった皆々様の心に響く力強い走りを最後まで見せてくれました。ただ、レース全体で見ると、各区間ともにまだまだ成長の余地があると思います。厳しい言い方をすれば、まだまだ一人ひとりが強いランナーにはなれていないということです。こうした大会の経験は、これからさらに成長するために大きな糧となるはずです。今大会出場した選手たちは大いにこの経験を活かしてもらいたい。また、出場できなかった選手には「次こそは自分が」という気持ちでチャンスを掴み取ってもらいたいです。
最後になりましたが、東京電力 長距離・駅伝チームを応援してくださった諸先輩方、沿道に足を運んでくださった職場の皆様、沿道以外で応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。皆様の思いがチームを史上最高となる総合7位へと押し上げてくれました。来年元日のニューイヤー駅伝は全国の強豪実業団チームばかりが集う厳しい大会ですが、昨年以上の成績を残せるよう頑張りますので、引き続き熱い応援とサポートを、どうぞよろしくお願いいたします。
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| 順位 |
全77.5km |
1区
11.6km |
2区
15.1km |
3区
9.5km |
4区
9.8km |
5区
7.4km |
6区
10.6km |
7区
13.5km |
| 7位 |
選手 |
篠原辰己 |
若松儀裕 |
松本 翔 |
辻 茂樹 |
佐藤健太 |
橋本圭史 |
森田圭祐 |
区間
[順位] |
36分40秒
[11] |
44分44秒
[3] |
29分47秒
[12] |
30分10秒
[7] |
22分34秒
[7] |
30分59秒
[10] |
40分54秒
[11] |
総合
[順位] |
36分40秒
[11] |
1時間21分24秒
[4] |
1時間51分11秒
[7] |
2時間21分21秒
[7] |
2時間43分55秒
[6] |
3時間14分54秒
[6] |
3時間55分48秒
[7] |
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▼第50回 東日本実業団対抗駅伝競走大会 男子総合成績
| 順位 |
チーム |
タイム |
| 1 |
日清食品グループ |
3時間48分31秒 |
| 2 |
Honda |
3時間50分06秒 |
| 3 |
コニカミノルタ |
3時間50分22秒 |
| 4 |
JALグランドサービス |
3時間52分25秒 |
| 5 |
カネボウ |
3時間55分14秒 |
| 6 |
SUBARU |
3時間55分47秒 |
| 7 |
東京電力 |
3時間55分48秒 |
| 8 |
JR東日本 |
3時間56分05秒 |
| 9 |
富士通 |
3時間56分12秒 |
| 10 |
ヤクルト |
3時間56分40秒 |
| 11 |
日立電線 |
3時間56分44秒 |
| 12 |
小森コーポレーション |
3時間57分09秒 |
|
|
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| 順位 |
チーム |
タイム |
| 13 |
プレス工業 |
4時間00分35秒 |
| 14 |
自衛隊体育学校 |
4時間01分32秒 |
| 15 |
警視庁 |
4時間02分00秒 |
| 16 |
東邦リファイン |
4時間02分26秒 |
| 17 |
新電元工業 |
4時間03分16秒 |
| 18 |
ボッシュ |
4時間14分21秒 |
| 19 |
日立 |
4時間17分00秒 |
| 20 |
東京消防庁 |
4時間18分25秒 |
| 21 |
コモディイイダ |
4時間20分58秒 |
| 22 |
厚木市役所 |
4時間22分16秒 |
| 23 |
東京都庁 |
4時間26分13秒 |
| 24 |
横河電機 |
4時間32分09秒 |
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※上位14チームが2010年1月1日(祝)開催の第54回全日本実業団対抗駅伝競走大会(ニューイヤー駅伝)への出場資格を獲得
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